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CAR & DRIVER誌に掲載された記事のご紹介です。

*作品のテーマは?
■第2次大戦中、イギリス空軍が、フランスにあるドイツ軍の刑務所を急襲爆撃した〝ジェリコー作戦〟(1944年2月19日)のワンシーンです。〝そのとき〟を再現するため、英空軍機が飛び立った方角(南南東)と、時刻(午前10〜11時ごろ)、そして天気(晴れ)を調べて、光の角度を決め、雲の合間から見える雪の田園風景や、コクピット内を細部まで描きました。道や森、建物などはジオラマを作るような楽しさでした。制作期間は約1カ月です。*そのために、ヨーロッパ各地を旅行されたそうですね。■はい。何年かかけて巡りました。ボクは、主に第2次大戦ごろのヨーロッパを題材にした作品を手がけてきましたが、ヨーロッパは20代のころに一度行ったきりで。作品を制作するうえで、多くの資料を読み、写真や映像を見ても、イメージには限界があります。実際に現地を見聞することで、作品のリアリティが増すのではないか、とつねづね考えています。

*旅の目的について。
■歴史や文化を重んじるヨーロッパの中でも、とくにドイツは、仕事上、ぜひとも行きたかった国です。第2次大戦の連合国の首脳が、終戦処理に関する会議をしたベルリン郊外のポツダムやニュルンベルク、ミュンヘンなど、20世紀前半の世界史において重要な場所が多いですから。旧東ドイツのドレスデンは大戦中の空爆で壊滅的打撃を受けましたが、重厚で華麗な城や教会のほとんどが、復元済みあるいは復元中でした。いったん郊外に出ると、いかにも旧共産圏時代のアパート群があり、もうひとつの歴史を見たように感じました。ライン川を眺めながらケルン大聖堂、ローテンブルク、マイセンなどの有名観光地に感動しつつも、普通の街並みや行き交う人々、田園風景などもじつに興味深かったです。

*グルメのお楽しみと、お土産話は?
■星の付くレストランなどは望めない旅でしたが、マイセンの欧風カレーが上品でおいしかったし、ロンドンのカフェのバニラアイスクリームはぜひもう一度味わいたいところです。しかし︱︱ ボクは、土産にほとんど興味がなくて。ワイフは、ウェッジウッドの陶器を買いあさって、家までずっと手持ちで帰宅しました。女性は力持ちです(笑)。構成●山内会津

2022年10月05日

CAR & DRIVER誌に掲載された記事のご紹介です。

私は、日本出版美術家連盟の他に、オートモビルアート連盟と日本理科美術家協会に所属していまして、それぞれに載せているエッセイのようなものがあります。
オートモビルアート連盟は、日本版のCAR and DRIVER(カーアンドドライバー)誌の編集部の中に事務局があります。
その関係で時々「僕の代表作 好きな作品」というページを依頼されます。
もう一つの日本理科美術家協会には会員の会報誌があり、エッセイを載せる当番があります。私も2回書いたものがありますので、順次、皆様にご紹介をさせて頂きます。

2014年10月、三菱重工業・三菱航空機が開発中の国産初の小型ジェット旅客機・MRJ(ミツビシ・リージョナル・ジェット)のプロトタイプが公開されました。15年春に飛行実験開始の予定で、完成すれば、戦後初のYS ―11(プロペラ機、1965年就航)以来、約50年ぶりの国産旅客機となり、日本の航空機史上、画期的な出来事で、嬉しくなりました。
  
ボクは、飛行機をはじめ、乗り物は何でも大好きですが、とくに第2次大戦中のプロペラ機に魅力を感じています。戦前、三菱重工業が開発した有名なプロペラ機といえば、零戦(零式艦上戦闘機)です。零戦の初飛行は1939年。第2次大戦の終わりまで数多くの派生型が生まれ、約1万機が製造されました。設計者・堀越二郎の半生を描いたドラマ、宮崎駿監督のアニメーション映画『風立ちぬ』(2013年)の話題は記憶に新しいところです。また、2014年11月「零戦、米国から帰国」という報道もありました。上の作品は、零戦二二型/零戦二二型甲で、全幅(翼長)
12・0m、全長9・121m、全高3・57m。空冷星型エンジン(栄二一型、排気量2万7900㏄、出力1130㎰以上)。最高速度は540㎞/h以上。航続距離は、増槽(機体の下部に設置された追加燃料タンク)付きで、約2560㎞です。
 イラスト制作時には、時代背景とデータ調べ、最新資料の入手がキメ手です。それでも描くたびに不明の個所があり、いつも悩まされています。プラモデルのパッケージ用イラストは、モデル作りや塗装の参考データとして重視されるため、機体の表現だけでなくディテールへのこだわりが重要です。
  
よく代表作について質問されますが、プロとして長年描いてきているので、作品数も多く、「これだ!」と、自分自身ではなかなか決められません。テーマとなる対象物(乗り物)に興味を抱いて、こだわりを持ち、自分が納得できる表現ができた作品は、とくに思い入れがあります。さまざまな乗り物を描いてきた中で、上の作品は、「ボクもようやく飛行機が描けるようになった」とひとりツブやいています。

2021年06月27日

公式ウェブサイトをオープンしました。

たくさんの方に、私の作品を知っていただきたくてホームページを作りました。今まで色々なジャンルを描いてきましたので、少しずつ更新をしてゆきますのでよろしくお願いいたします。

2020年11月17日